はじめに
退院してしばらく経つと、「家の中では動けるけれど、外に出るのが不安」「以前のように買い物や散歩に行けなくなった」と感じる方が多くいらっしゃいます。外出は、生活の楽しみや人とのつながりを保つうえでとても大切です。
この記事では、退院後に外出を再開していくための進め方を、理学療法士の視点から段階的に整理します。あせらず、生活の中で少しずつ広げていくための考え方をまとめます。
退院後に外出が遠のきやすい理由
体力・筋力の低下
入院中の安静や活動量の低下により、歩く距離や速さが落ちやすくなります。少し歩いただけで疲れてしまい、外出そのものが億劫になることがあります。
転倒への不安
「外で転んだらどうしよう」という不安は、退院後にとても多く聞かれます。一度こわい思いをすると、外出を避けるようになり、結果として活動量がさらに減ってしまうことがあります。
段差や距離といった環境のハードル
玄関の段差、目的地までの距離、休む場所の有無など、外の環境は家の中よりハードルが高くなります。これらが重なると、外出への一歩が踏み出しにくくなります。
外出再開に向けた進め方
ステップ1:まず家の中で活動量を戻す
いきなり外を目指すのではなく、家の中で立ち座りや歩く回数を増やし、活動量を取り戻すことから始めます。1時間に1度は立ち上がる、家事の中で身体を動かすなど、無理のない範囲から積み重ねます。
ステップ2:玄関〜近所までの短い距離から
次に、玄関の外に出る、家の前を少し歩く、といった短い距離から始めます。体調のよい時間帯を選び、付き添いがあると安心です。「できた」という小さな成功体験を重ねることが大切です。
ステップ3:目的のある外出へ広げる
少しずつ距離と時間を伸ばし、「近くのお店まで」「公園まで」など、目的のある外出へ広げていきます。目的があると気持ちも前向きになり、続けやすくなります。
外出を支える身体づくり
下肢の筋力とバランス
外を安全に歩くには、足の筋力と、体のバランスを保つ力が欠かせません。椅子からの立ち座り、かかと上げ、壁や椅子に手を添えた片足立ちなど、自宅でできる運動から無理なく取り組みます。
歩く持久力
短い距離を繰り返し歩くことから始め、少しずつ続けて歩ける時間を伸ばしていきます。「軽く息が弾む」程度が、続けやすい目安です。痛みや強い疲れが出るときは休みましょう。
Avensでできるサポート
Avensは、理学療法士が運営する自費訪問リハビリサービスです。ご自宅へお伺いし、外出再開に向けたサポートを行っています。
- 外出に必要な歩行・バランス・持久力の練習
- 玄関や自宅周辺など、実際の環境に合わせた練習
- 転倒への不安に寄り添った、段階的な目標設定
- ご家族への付き添い方・見守り方のアドバイス
「外に出るのがこわい」という段階のご相談も歓迎しています。話を聞くだけでも大丈夫です。
注意点
外出や運動は、安全に行うことが最優先です。次のような場合は、無理をせず、医師や医療機関へご相談ください。
- 強い痛み、息苦しさ、胸の不快感がある
- めまい・ふらつきがある
- 発熱、体調がいつもと違うと感じる
- 主治医から運動や外出の制限を指示されている場合
判断に迷うときは、まず主治医や医療機関にご相談ください。
まとめ・相談案内
退院後の外出再開は、家の中で活動量を戻す→短い距離から→目的のある外出へと、段階を踏んで進めるのが安心です。体力やバランスを整えながら、小さな成功体験を積み重ねていきましょう。
Avensでは、外出への不安を抱える方やご家族のご相談を受け付けています。「どこから始めればよいか分からない」という段階でも構いません。LINEから気軽にメッセージをお送りください。
執筆
最終更新:2026年5月26日
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。症状には個人差があり、痛み・急な変化・強い不安がある場合は、医師や医療機関にご相談ください。