「玄関の段差を降りるときにヒヤッとする」「靴を履くときにふらつく」——玄関に不安を感じて、外出の回数が減っていませんか。日本の住まいの玄関には上がり框(あがりかまち)と呼ばれる段差があり、片脚に体重を乗せながら昇り降りする、実は難しい場所です。ここが怖くなると、外出そのものが遠のきやすくなります。
この記事では、理学療法士の視点から、玄関の段差が不安になる背景と、自宅でできる練習・玄関まわりの工夫を分かりやすくまとめます(体の状態には個人差があります)。
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玄関の段差が不安になる主な背景
玄関の不安には、体と環境の両方の要素が関わっています。
- 片脚で支える力の低下:段差の昇り降りは一瞬片脚立ちになるため、脚の筋力とバランスがそのまま安定感に影響します。
- 靴の着脱の姿勢:立ったままの靴の着脱は、体を曲げて片脚になる、ふらつきやすい動作です。
- 掴まる場所がない:玄関に手すりがないと、体を支える頼りがありません。
- 段差の高さ・暗さ:上がり框が高い、足元が見えにくいといった条件も不安を強めます。
健康長寿ネット(転倒予防)でも、玄関を含む住まいの環境を整えることと、運動の両面から備えることの大切さが紹介されています。
自宅でできる支え方
段差の昇り降りを支える運動
安定した低い踏み台や階段の1段目を使って、手すりや壁に手を添えながらゆっくり昇り降りを繰り返す練習は、玄関の動きに直結します。あわせて、椅子からの立ち座り、つかまり片脚立ちも土台づくりに役立ちます。いずれも、つかまれる場所のそばで、無理のない回数から、痛みが出ない範囲で行うことが大切です。健康長寿ネット(高齢者の運動)でも、生活の動作につながる運動を続けることが勧められています。
玄関まわりの工夫
上がり框の脇に縦手すりがあると、昇り降りの安心感が大きく変わります。段差が高い場合は、式台(高さを半分にする踏み台)を置いて1段を小さくする方法があります。靴の着脱用に椅子やベンチを置く、足元が見えるよう照明を明るくする、たたきに物を置かない——こうした工夫も転倒への備えになります。
玄関を整えることは「外出を守る」こと
玄関への不安から外出が減ると、歩く機会が減り、体力や気持ちの張りにも影響しやすくなります。動かない期間が続くことで心身の活力が低下していく流れは、フレイルとして知られる注意したいパターンです。玄関という「家の出入口」を整えることは、散歩・買い物・通院・人との交流——外の世界とのつながりを守ることでもあります。健康長寿ネット(フレイルと運動)も参考になります。
こんなときは医療機関へ
段差で膝や股関節に強い痛みが出る、急にがくっと力が抜ける、めまいやふらつきが続く——そのような場合は、まず医師や医療機関にご相談ください。運動だけでは対応できない原因が背景に隠れていることもあります。リハビリは診断や治療に代わるものではなく、医療と役割を分けながら活用することが大切です。
Avensでできるサポート
Avensは、理学療法士が運営する自費訪問リハビリサービスです。東京都板橋区を中心に、ご自宅へお伺いし、ご本人の身体状態とご希望に合わせたリハビリを行っています。実際の玄関を見ながら、昇り降りの練習と手すり・式台などの工夫を一緒に組み立て、安心して外出を続けられることを目指します。
玄関の不安を相談したい方へ
「玄関が怖くて外出がおっくうになってきた」「手すりや式台、何を選べばいいか分からない」——そんなときは、まずお話を聞くところから始めていただけます。Avensでは、お一人おひとりの状態と玄関の形に合わせて、無理のない方法を一緒に考えます。
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よくある質問
Q. 式台(踏み台)は置いたほうがよいですか?
A. 上がり框が高くて不安な場合、式台で1段の高さを小さくすると昇り降りの負担をやわらげられます。ただし、ぐらつく台やずれやすい台はかえって危険です。固定できる安定したものを選び、手すりと組み合わせるのが安心です。玄関の形や体の状態によって合う方法が変わるため、迷ったらご相談ください。
Q. 靴の着脱で毎回ふらつきます。よい方法はありますか?
A. 立ったままの着脱は避け、玄関に椅子やベンチを置いて座って行うのが基本です。あわせて、かかとに指を入れずに履ける靴や、着脱しやすい靴を選ぶことも負担を減らします。ふらつきが続く場合は、バランスの状態を専門職に見てもらうと安心です。
執筆
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。症状には個人差があり、痛み・急な変化・強い不安がある場合は、医師や医療機関にご相談ください。