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自費リハビリ

介護保険のリハビリだけでは足りない?自費訪問リハビリとの併用を理学療法士が解説

はじめに

ご家族や本人が要介護認定を受けて、介護保険のリハビリを利用しているものの、「週1〜2回では物足りない」「もう少し本格的に動けるようになりたい」と感じる方は少なくありません。介護保険には制度上の上限があるため、ご本人の目標や体調次第で、保険内のサービスだけでは届きにくい部分が出てくることがあります。

この記事では、介護保険によるリハビリと自費訪問リハビリの違いを整理しながら、両者を併用することで何ができるようになるのか、どんな方に向いているのかを、理学療法士の視点から解説します。「介護保険リハビリは続けるけれど、もう少し前に進めたい」という方の参考になれば幸いです。

介護保険リハビリの基本と制度上の特徴

介護保険で利用できるリハビリの種類

介護保険のなかで提供されるリハビリには、主に次の3種類があります。

  • 訪問リハビリテーション:理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅へ訪問して行うリハビリ
  • 通所リハビリテーション(デイケア):医療機関や老健に通って受けるリハビリ
  • 訪問看護からのリハビリ:訪問看護ステーションに所属する療法士が自宅で実施するもの

いずれも、ケアマネジャーが作成するケアプランに位置づけられ、医師の指示のもとで行われます。利用には要介護認定または要支援認定が前提となり、認定区分やプラン全体のバランスによって、使える回数や時間に上限が設けられています(厚生労働省「要介護認定について」参照)。

介護保険リハビリで起こりがちな「物足りなさ」

介護保険のリハビリは費用負担が軽い一方で、次のような制約から「もう少し受けたい」と感じる方が一定数いらっしゃいます。

  • 訪問リハビリは 1回20分を1単位とし、原則 週6回(合計120分)までと定められている(健康長寿ネット「訪問リハビリテーションとは」参照)
  • 1回あたりの時間が短く、運動内容を十分に積み上げにくい
  • サービス枠の都合で、担当者や訪問曜日が変わることがある
  • 他のサービス(訪問介護・通所など)との合計で支給限度額があり、リハビリだけを優先しにくい

これは制度設計上やむを得ない部分も大きく、現場で関わる医療職としても痛感している点です。退院直後でもっと動きたい時期、目標がはっきりしている時期に、介護保険の枠だけでは足りなく感じる方が出てくるのは自然なことだと考えています。

自費訪問リハビリの特徴と介護保険との違い

時間・回数を自由に組み立てられる

自費訪問リハビリには制度上の利用上限がないため、ご本人の目標や体調に合わせて、1回60〜90分などしっかり時間を確保したり、必要な時期に頻度を増やしたりすることができます。「退院後の最初の1ヶ月は週2回」「安定したら週1回」のように、生活に合わせて柔軟に組み立てやすいのが大きな違いです。

内容をオーダーメイドで設計できる

介護保険のリハビリは制度の目的が「機能維持・改善」と幅広いため、内容も標準化されている部分があります。一方、自費訪問リハビリでは、ご本人の希望に沿って細かい目標設定ができます。

  • 「孫の運動会で杖なしで歩きたい」
  • 「旅行に行ける体力を取り戻したい」
  • 「庭仕事を再開したい」
  • 「ゴルフのスイングを取り戻したい」

このような 生活と密接につながった具体的な目標 に向けて、運動内容・環境調整・生活動作の見直しまで一体で進められるのが、自費訪問リハビリの強みです。

介護認定がなくても利用できる

自費訪問リハビリは介護保険制度の外で提供されるため、要介護認定の有無に関係なく利用できます。「認定はまだ受けていない」「申請中で結果待ち」「自立判定だったがリハビリを続けたい」といった、介護保険ではカバーされない期間や状況にも対応可能です。


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介護保険リハと自費訪問リハビリの併用パターン

介護保険のリハビリと自費訪問リハビリは、どちらか一方を選ぶものではなく、目的に合わせて組み合わせることで、より生活に合った支援になります。代表的な3つのパターンを紹介します。

パターン1:介護保険リハをベースに、自費で補完する

もっとも多いのが、介護保険のリハビリを継続しながら、自費訪問リハビリを週1回ほど追加するパターンです。介護保険リハで基本的な機能維持を行いつつ、自費で「もう一歩踏み込んだ運動」「生活動作の見直し」「ご家族への指導」を加えることで、回復のペースを底上げしやすくなります。

たとえば、「介護保険の訪問リハは火曜と金曜に1回20分ずつ。自費の訪問リハは土曜に60分」のような組み合わせ方ができます。

パターン2:退院直後は自費中心、安定後に介護保険へ移行

退院直後は活動量を一気に戻したい時期です。この時期は 自費訪問リハビリを週1〜2回 入れ、運動量と生活リズムを集中的に立て直してから、安定後に介護保険のリハビリへ徐々に移行するパターンも有効です。

とくに、要介護認定の申請結果が出るまでの空白期間や、介護保険サービス調整の合間を埋める使い方として相性が良い方法です。

パターン3:介護保険を使わず、自費のみで進める

介護認定が要支援・自立寄りで介護保険サービスを使いにくい方、また「サービス調整は最小限にしたい」「自分のペースで運動を続けたい」という方には、自費訪問リハビリのみで進める選択肢もあります。ケアマネジャーや他事業者との調整が少ないため、シンプルに本人と療法士で目標を共有して進めやすいのがメリットです。

併用するときに気をつけたい点

ケアマネジャーに相談・共有しておく

介護保険サービスを利用中の方が自費訪問リハビリを検討するときは、担当のケアマネジャーに事前にお伝えしておくとよいかもしれません。サービス間で目標の方向性がそろっている方が、ご本人の負担も少なく、ケアプラン全体ともなじみやすいと考えられます。ケアマネジャーによっては、自費リハビリの併用について一緒に考えてくれることもあるようです。

目標と運動内容の整合性を確認する

介護保険リハと自費訪問リハで、運動内容や目標が真逆になってしまうことは避けたいところです。「自宅で何ができるようになりたいか」という大枠の目標を共有したうえで、それぞれのサービスがどこを担当するかを整理しておくと、相乗効果が出やすくなります。

体調の変化に応じて頻度を見直す

退院直後と数ヶ月後では、必要な運動量も変わります。最初は週2回でスタートし、安定したら週1回に減らす、目標が達成できたら一旦休止する、といった柔軟な調整ができるのが自費訪問リハビリの良いところです。「契約したから続けないと」と気負わずに、状況に合わせて調整してかまいません。

こんな方には併用が向いています

  • 介護保険の訪問リハビリを利用しているが、回数や時間が物足りない
  • 退院直後の数ヶ月間、集中的に運動量を確保したい
  • 「歩く距離を伸ばしたい」「外出できるようになりたい」など、明確な目標がある
  • 趣味や仕事への復帰を目指している
  • 家族の介護負担を減らすために、本人の動作能力を底上げしたい
  • 認定結果が出るまでの期間や、認定が下りなかった期間もリハビリを続けたい

Avensでできるサポート

Avensは理学療法士が運営する自費訪問リハビリサービスです。私自身、総合病院での臨床と並行して、市の地域リハビリ事業にも非常勤で関わっており、介護保険リハビリの現場感覚も持ち合わせています。そのうえで、ご本人やご家族の状況に応じて、次のようなサポートを行っています。

  • ご本人の体力・目標・生活環境に合わせたリハビリプラン作成
  • ケアマネジャーや既存の介護保険サービスとの目標共有・調整
  • ご家族への介助方法・声かけのアドバイス
  • 住環境(手すり位置・段差など)のチェックと提案
  • 体調や目標の変化に応じた頻度・内容の見直し

「介護保険リハと併用するべきか分からない」「まず話だけ聞きたい」という段階のご相談も歓迎しています。実際の利用開始前に、無料でお話しする時間を設けています。

注意点

リハビリの内容は、ご本人の体調や疾患により制限が必要な場合があります。次のような状況のときは、運動を控えるか、主治医や医療機関に必ずご相談ください。

  • 急な痛み・息苦しさ・胸の不快感がある
  • めまい・ふらつき・転倒の頻発がある
  • 主治医から運動制限の指示が出ている
  • 発熱や体調不良が続いている

自費訪問リハビリは、医療を置き換えるものではなく、医療や介護保険サービスと並行して、生活を整えるための一つの選択肢です。判断に迷うときは、まず主治医・ケアマネジャーへご相談ください。

まとめ・相談案内

介護保険のリハビリと自費訪問リハビリは、対立するものではなく、目的に応じて組み合わせることで、生活に合ったサポートを作りやすくなります。「介護保険リハは続けながら、本人の目標に届くところまで底上げしたい」 という方にとって、自費訪問リハビリは現実的な選択肢のひとつです。

Avensでは、現在介護保険サービスを利用中の方からのご相談も多くいただいています。「うちの状況だとどう組み合わせるとよいだろう」という段階でも構いません。LINEからお気軽にメッセージをお送りください。


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執筆

最終更新:2026年5月18日

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。介護保険制度の運用は地域・年度により細部が異なる場合があります。具体的なサービス利用は、主治医・ケアマネジャー・お住まいの自治体の窓口にご相談ください。



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